○熊野市男女共同参画推進条例

平成29年6月23日

条例第12号

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念を定め、市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、市の施策の基本となる事項を定めることにより、社会のあらゆる分野において、市、市民及び事業者が協働して男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、男女が共にいきいきと暮らすことのできる社会をつくることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、「男女共同参画」とは、男女が性別に関わりなく個人として尊重され、性別による固定的な役割分担意識を持つことなく、お互いの能力及び個性を認め合い、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画し、かつ、共に責任を担うことをいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画を推進するための基本理念は、次に掲げるとおりとする。

(1) 男女の人権が尊重され、性別により差別されることなく、個人として能力を発揮する機会を確保すること。

(2) 性別による男女の固定的な役割分担意識に基づく制度又は慣行が、社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことのないよう配慮すること。

(3) 男女が社会の対等な構成員として、社会のあらゆる分野において、方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されること。

(4) 男女が相互の協力及び社会の支援の下に、家事、育児、介護等の家庭生活及びこれ以外の職業生活、地域生活その他生活との両立ができること。

(市の責務)

第4条 市は、男女共同参画社会の実現に向けた施策を策定し、実施しなければならない。

2 市は、男女共同参画社会の実現に向けた施策を実施するに当たり国、県、市民及び事業者との連携に努めなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念に基づき、家庭、職場、学校、地域その他あらゆる場において、男女共同参画の推進に寄与するよう努めるとともに、市が実施する男女共同参画社会の実現に向けた施策に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念に基づき、その事業活動において、男女が共同して参画する機会を確保するとともに、職業生活における活動、家庭生活における活動及び地域等における活動を両立することができる職場の実現に取り組み、男女共同参画の推進に努めなければならない。

2 事業者は、市が実施する男女共同参画社会の実現に向けた施策に積極的に協力するよう努めなければならない。

(禁止事項)

第7条 全ての人は、社会のあらゆる分野において、次に掲げる行為を行ってはならない。

(1) 性別を理由とした差別的な扱いをすること。

(2) 相手の意に反した性的な言動により、相手の尊厳を傷つけ、又は不利益を与える行為をすること。

(3) 配偶者等に身体的又は精神的な苦痛を与える暴力行為又は暴力的な言動をすること。

(基本的施策)

第8条 市長は、男女共同参画社会の実現に向けた施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画の推進に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定する。

2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 男女共同参画の推進に関する施策の大綱

(2) 前号に掲げるもののほか、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、基本計画を定めるに当たってはあらかじめ市民等の意見を反映することができるよう適切な措置を講ずるものとする。

4 市長は、基本計画を定めたときは速やかにこれを公表するものとする。

5 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。

(市民相談等)

第9条 市は、性別に基づく差別、人権の侵害等に関する市民の相談に対し関係機関と連携し、助言指導等を行うとともに、必要な支援を行うよう努めるものとする。

(委任)

第10条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

熊野市男女共同参画推進条例

平成29年6月23日 条例第12号

(平成29年6月23日施行)