○熊野市避難路沿道建築物耐震補強(設計)事業費補助金交付要綱
令和3年5月28日
告示第79号
(目的)
第1条 この告示は、建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号。以下「耐震改修促進法」という。)第5条第1項の都道府県耐震改修促進計画及び同法第6条第1項の市町村耐震改修促進計画に基づき、建築物の地震に対する安全性の向上を図り、地震に強いまちづくりを進めることを目的として、次条第2号に定める補強設計を実施する者に対し、予算の範囲内において補助金を交付するものとし、その交付に関しては、熊野市補助金等交付規則(平成17年熊野市規則第40号)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(用語の定義)
第2条 この告示における用語の定義は、次のとおりとする。
(1) 耐震診断 技術指針事項(耐震改修促進法第12条第1項に規定する技術指針事項をいう。以下同じ。)に基づき実施する耐震診断をいう。
(2) 補強設計 耐震診断の結果に基づき、建築物等の地震に対する安全性の向上を目的として実施する耐震改修の設計をいう。
(3) 耐震改修 耐震改修促進法第2条第2項に規定する耐震改修、耐震改修に代えて行う建替え又は除却をいう。
(4) 避難路 耐震改修促進法第5条第3項第2号の規定により三重県建築物耐震改修促進計画に記載された道路又は耐震改修促進法第6条第3項第1号の規定により熊野市耐震改修促進計画に記載された道路をいう。
(5) 通行障害既存耐震不適格建築物 耐震改修促進法第5条第3項第2号又は同法第6条第3項第1号に規定する通行障害既存耐震不適格建築物をいう。
(6) 避難路沿道建築物 耐震改修促進法第7条第1号又は同条第3号に規定する要安全確認計画記載建築物として、その敷地が避難路に接する通行障害既存耐震不適格建築物で昭和56年5月31日以前に新築の工事に着手した建築物をいう。
(7) 対象建築物 避難路沿道建築物のうち、次の要件を満たすものをいう。
ア 建築基準法令の規定(建築基準法(昭和25年法律第201号)第6条第1項の規定による建築基準法令の規定をいう。以下同じ。)に違反していないもの(耐震関係規定(耐震改修促進法第5条第3項第1号の規定による耐震関係規定をいう。)以外の建築基準法令の規定に違反がある場合は、違反是正が行われることが確実であると認められるものを含む。)
イ 耐震診断の結果、倒壊の危険性があると判断されたもの
ウ 国、地方公共団体その他これらに類するもの以外が所有するもの
(8) 事業 対象建築物の補強設計を実施する事業をいう。
(補助対象)
第3条 前条第8号に定める事業の補助対象は、対象建築物のうち熊野市内に所在するものの所有者が、令和9年3月31日までに実施した補強設計とする。
2 前項の補強設計は、建替え又は除却する場合を除き、建築物の耐震改修の促進に関する法律施行規則(平成7年建設省令第28号)第5条第1項各号のいずれかに掲げる者が行ったものでなければならない。
(1) 三重県建築物の耐震改修の促進に関する法律施行細則第4条第2項第1号に規定する知事が別に定める者による技術指針事項に基づく判定を受けたものであること(建替えする場合を除く。)。
(2) 建築基準法第6条第1項又は同法第6条の2第1項の規定に基づく確認を受けたものであること(同法第6条第1項又は同法第6条の2第1項の規定に基づく確認が不要な場合を除く。)。
4 第1項の補強設計は、除却する場合を除き、その内容について地震に対する安全性を評価した結果、地震に対して安全な構造であるものでなければならない。
(補助率及び補助金の額)
第4条 補強設計に係る1棟当たりの補助金の額は、補強設計に要する費用の6分の5以内とする。
2 前項で定める補強設計に要する費用は、次に定める費用を限度とする。ただし、第3者機関の判定等の通常の補強設計に要する費用以外の費用を要する場合は、1,570,000円を限度として加算することができる。
ア 面積1,000m2以内の部分は3,670円/m2以内
イ 面積1,000m2を超えて2,000m2以内の部分は1,570円/m2以内
ウ 面積2,000m2を超える部分は1,050円/m2以内
3 第1項で定める補助金の額の計算上1,000円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てるものとする。
(補助金交付申請及び決定)
第5条 補助金の交付を受けようとする申請者(以下「申請者」という。)は、避難路沿道建築物耐震補強(設計)事業費補助金交付申請書(様式第1号)に関係書類を添付して市長に提出するものとし、その提出部数は1部とする。
3 市長は、前項の規定による補助金交付の決定の際、申請者に必要な条件を別に定めることができる。
(計画の変更等)
第6条 申請者は、補助金額の変更をするときは、あらかじめ避難路沿道建築物耐震補強(設計)事業計画変更承認申請書(様式第3号)に関係書類を添付して市長に提出しなければならない。
3 申請者は、補助事業が予定の期間内に完了しない場合又は補助事業の遂行が困難な場合は、速やかに避難路沿道建築物耐震補強(設計)事業計画遅滞等報告書(様式第5号)を市長に提出し、その指示を受けなければならない。
(補助事業の中止又は廃止)
第7条 申請者は、補助事業の中止又は廃止をしようとする場合は、避難路沿道建築物耐震補強(設計)事業計画廃止(中止)届(様式第7号)を市長に提出しなければならない。
(完了実績報告等)
第8条 申請者は、当該補助事業が完了したときは、避難路沿道建築物耐震補強(設計)事業完了実績報告書(様式第8号)に別に定める関係書類を添付して市長に提出しなければならないものとし、その提出部数は1部とする。
2 前項の書類は、補助事業の完了したときから起算して30日を経過した日又は事業の完了の日に属する会計年度の2月末日のいずれか早い期日までに提出しなければならない。
(全体設計の承認)
第11条 申請者は、事業が複数年度にわたる場合には、初年度の補助金の交付の申請までに、当該補強設計事業費の総額及び事業の完了の予定期日等について、全体設計(変更)承認申請書(様式第12号)を市長に提出することができる。
2 市長は、全体設計(変更)承認申請書を受理し、審査の上適当と認めた場合は、当該全体設計を承認し、申請者に通知するものとする。
3 前2項の規定は、補強設計事業費の総額を変更する場合について準用する。
(補助金の取消し)
第12条 市長は、補助金の交付を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、補助金の交付の決定を取り消すことができる。
(1) 偽りその他の不正な手段により、補助金の交付を受けたとき。
(2) 補助金の交付決定内容及びこれに付した条件その他法令に違反したとき。
(補助金の返還)
第13条 市長は、前条の規定により補助金の交付を取り消したときは、その取消しに係る補助金について、期限を定めて返還を命ずるものとする。
(書類の整理等)
第14条 申請者は、補助金の収支に関する領収書等の関係書類を整理し、補助金の交付を受けた年度終了後5年間保管しなければならない。
(その他)
第15条 この告示の実施に関し必要な事項は、別に定める。
附則
この告示は、公表の日から施行し、令和3年度分予算に係る補助金から適用する。