○熊野市水道事業給水条例施行規程
平成17年11月1日
水道事業管理規程第7号
目次
第1章 総則(第1条)
第2章 給水装置の構造及び材質(第2条~第11条)
第3章 給水装置の工事及び費用(第12条~第17条)
第4章 給水(第18条~第23条)
第5章 料金及び手数料(第24条~第30条)
第6章 給水停止(第31条)
第7章 貯水槽水道(第32条~第34条)
第8章 補則(第35条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、熊野市水道指定給水装置工事事業者(以下「指定工事業者」という。)に関する事項を除くほか、熊野市水道事業給水条例(平成17年熊野市条例第170号。以下「条例」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。
第2章 給水装置の構造及び材質
(給水装置の構成)
第2条 給水装置は、給水管並びにこれに直結する分水栓、止水栓、給水用機器及び水道メーター(以下「メーター」という。)等をもって構成する。
2 給水装置には、止水栓ボックス、メーターボックスその他附属用具を備えなければならない。
(受水槽の設置)
第3条 配水管の口径等に比し、著しく多量の水を一時に使用する施設その他水道事業管理者の権限を行う市長(以下「管理者」という。)が必要があると認めた場合には、受水槽を設置しなければならない。この場合の水質管理は、受水槽の入水口までを管理者が行うものとする。
(給水管の口径)
第4条 給水管の口径は、その給水装置の使途別所要水量その他の事情を考慮して決めなければならない。
(給水管埋設の深さ)
第5条 給水管は、公道内車道及び歩道部分並びに私道内においては、60センチメートル以上、宅地内では30センチメートル以上の深さに埋設しなければならない。ただし、技術上その他やむを得ない場合は、この限りでない。
(メーターの設置、位置等)
第6条 メーターの設置は、検針及び取替えを容易に行うことができ、常に乾燥していて、かつ、衛生的で損傷のおそれのない、その給水装置の配水管又は給水管からの分岐箇所に最も近い位置に水平に設置しなければならない。ただし、管理者が認める場合は、この限りでない。
2 受水槽を設置し、各戸に戸別のメーターを設置する場合、受水槽までに点検用のメーターを設置しなければならない。
(給水装置使用材料)
第7条 配水管分岐からメーターまでの給水装置の使用材料については、この規程に規定するほかは、管理者が別に定める。
2 管理者は、条例第10条第2項に定める設計審査又は工事検査において、指定工事業者に対し、当該審査若しくは検査に係る給水装置工事で使用される材料が水道法施行令(昭和32年政令第336号。以下「政令」という。)第6条に規定する基準に適合していることの証明を求めることができる。
3 管理者は、前項の規定により管理者が求めた証明書が提出されないときは、当該材料の使用を制限し、又は禁止することがある。
(給水管、給水用具の指定及び危険防止の措置)
第8条 条例第11条の給水装置の構造及び材料の指定は、次の基準により行う。
(1) 配水管からの給水管分岐位置は、他の給水装置の分岐口から30センチメートル以上離れていること。
(2) 配水管分岐における給水管の口径は、当該給水装置による水の使用量に比し、著しく過大でないこと。ただし、鋳鉄管からの分岐の口径は、20ミリメートル以上とし分岐部分にはコアを押入すること。
(3) 配水管の水圧に影響を及ぼすおそれのあるポンプ等に直結させてはならない。
(4) 水圧、土圧その他の荷重に対して充分な耐力を有し、かつ、水が汚染され、又は漏水するおそれがないものであること。
(5) 凍結、破損、侵食等を防止するための適当な措置が講じられていること。
(6) 給水管は、市の水道以外の井河水その他の供給管又は水に衝撃作用を生じさせるおそれのある用具若しくは機械と直結させてはならない。
(7) 水槽、プールその他水を受け入れ、又は受ける器具、施設等に給水する給水装置にあっては、水の逆流を防止することができ、かつ、停滞水を生じさせるおそれのない構造でなければならない。
(8) 水洗便器に給水する給水装置にあっては、その給水装置又は水洗便器に真空破損装置を備える等逆流の防止に有効な措置を講じなければならない。
(9) 給水管の中に停滞空気が生じるおそれのある箇所には、これを排除する装置を設けなければならない。
(10) 配水管分岐から止水栓までの給水管は、耐圧性能基準等に適合したものを使用しなければならない。
(11) 40ミリメートル以上のメーターを設置するときは、メーターから二次側にも止水栓を設置しなければならない。
(1) 産業標準化法(昭和24年法律第185号)第30条第1項の規定により主務大臣が指定した品目であって、同項により鉱工業品又はその包装容器若しくは送り状に同法第20条第1項に規定する日本産業規格に該当するものであることを示す特別な表示を付することの主務大臣の許可を受けた工場又は事業場で製造された製品で、当該特別な表示が付されたもの
(2) 製品が政令第6条に規定する性能基準に適合することを認証する第三者機関がその品質を認証したもの
(3) 製造又は販売業者が自らの責任において、当該製品の政令第6条に定める構造・材質基準への適合性を証明したもの
4 管理者は、指定した材料について、地質その他の理由により、その使用が適当でないと認めるときは、当該材料の使用を制限することがある。
(給水管防護の措置)
第9条 開きょを横断して配管するときは、その下に配管することとし、やむを得ない理由のため、他の方法によるときは、防護の措置を講じなければならない。
2 軌道下その他電食又は衝撃のおそれのある箇所に配管するときは、防護の措置を講じなければならない。
3 凍結のおそれのある箇所に配管するときは、露出及び隠ぺいにかかわらず、凍結防止の措置を講じなければならない。
4 酸、アルカリ等によって、侵されるおそれのある箇所又は温度の影響を受けやすい箇所に配管するときは、防食その他必要な措置を講じなければならない。
(止水栓ボックス及びメーターボックスの設置及び管理)
第10条 水道の使用者又は総代人若しくは給水装置の所有者(以下「水道使用者等」という。)は、止水栓及びメーターを防護するため、止水栓ボックス及びメーターボックスを設置し、管理しなければならない。ただし、管理者が認める場合は、この限りでない。
(1) 車道上に設置する止水栓ボックス及びメーターボックスの材質は、鋳物製又は鋼鉄製等とし、荷重に充分耐えられるものとする。
(2) 止水栓ボックス及びメーターボックスの規格は、管理者が別に定める。
(給水装置の管理)
第11条 給水装置の管理については、水道使用者等の管理とし、水道使用者等の理由による移設及び老朽化又は故障による更新は、水道使用者等の費用をもって行う。ただし、メーターまでに設置されている止水栓(受水槽が設置されている場合は受水槽手前のメーターまでに設置している止水栓)の止水機能不良による取替及び次の各号のいずれかに該当する給水装置(加圧又は減圧に関わる設備を除く)の自然発生による漏水の場合は、管理者が修繕し、費用を負担する。
(1) 単独の給水装置を設置している場合は、配水管分岐からメーターまでの給水装置
(2) 一つの給水管から分岐して複数のメーターを設置している場合は、配水管分岐から共用の止水栓までの給水装置。ただし、共用の止水栓がない場合は、公道部分の給水装置
(3) 受水槽を設置している場合は、配水管分岐から受水槽手前に設置したメーターまでの給水装置
第3章 給水装置の工事及び費用
(1) 他人の給水管から分岐引用しようとするときは、給水装置所有者の給水管所有者分岐同意書(様式第3号)
(2) 他人の所有地を通過し、又は他人の所有する土地又は家屋に給水装置を設置しようとするときは、土地又は家屋の所有者の土地家屋使用同意書(様式第4号)
(3) 給水装置所有者又は支管分岐引用者のある給水管所有者が、給水装置を廃止しようとするときは、給水装置廃止届(様式第5号)
(5) 高所又は3階以上の建物に直圧にて給水装置を設置しようとするときは、高所給水装置誓約書(様式第6号)
(6) その他特別の理由があるときは、利害関係人の同意書又は申込者の契約書
(工事の変更及び取消し)
第14条 給水装置工事申込者は、その工事の内容を変更し、又は取消しをしようとするときは、直ちに給水装置(変更)工事申込書又は給水装置工事中止届(様式第7号)を管理者に提出しなければならない。
2 管理者が給水装置工事を施行する場合においては、第12条の申込書を提出した日から30日以内に給水装置工事概算額を予納しないときは、その申込みを取り消したものとみなす。
(工事の設計及び検査)
第15条 条例第10条の規定により指定工事業者が施行する設計は、位置図、平面図、立体図及び詳細図を作成し、給水管の種類、口径、延長、給水用機器類等の名称と口径を記入するものとする。また、その設計の範囲は、次のとおりとする。
(1) 給水栓まで直結するものにあっては、配水管分岐から給水栓までとする。
(2) 受水槽を設けるものにあっては、配水管分岐から受水槽まで。ただし、他の水栓に直結する副管を取り付けるときは、その水栓までとする。
2 前項第2号の場合においては、受水槽以下の設計図を併せて提出しなければならない。
3 給水装置工事の完成後、直ちに工事竣工届(様式第8号)を管理者に提出し、工事検査を受けなければならない。
(工事費の算出方法)
第16条 条例第13条に規定する工事費の算出方法は、次による。
(1) 一般経費は、用紙代等に要した事務費の合計額とする。
(2) 材料費は、その工事に使用する材料の数量に管理者が別に定める材料単価類を乗じて算出する。この場合において、燃料、接合材料等の数量については、管理者が別に定めるところによる。
(3) 運搬費は、材料等の運搬に要した費用とする。
(4) 労力費は、管類、栓類、掘削その他の作業について、それぞれの作業に要する労力費の算出歩掛に、その作業に従事する配管工又は人夫の賃金の額を乗じて算出することとし、労力費算出歩掛、配管工及び人夫の賃金の額は、管理者が別に定めるところによる。
(5) 道路復旧費は、道路管理者が別に定めるところにより算出する。ただし、重要路線その他で道路の仮復旧を要する場合には、管理者が別に定める仮復旧費を併せて徴収する。
(6) 工事監督費は、工事積算歩掛により算出した額とする。
(7) 間接経費は、材料費と労力費の合計額に100分の10を乗じて算出した額とする。この場合において、管理者が必要と認めたときは、その全額を減免することができる。
(給水装置の修繕)
第17条 条例第13条第3項に規定する給水装置の修繕に要した費用は、管理者が別に定めるところにより算出した額を徴収する。
2 管理者が施行した工事で竣工後1年以内にその給水装置が破損したときは、管理者の費用をもって修繕する。ただし、不可抗力又は使用者の故意若しくは過失による場合は、この限りでない。
第4章 給水
(メーターの保管)
第20条 メーターの貸与を受けた者は、その設置場所を点検し、その機能を妨害するような物件を置き、又は工作物を設けてはならない。
2 前項の規定に違反したときは、使用者に原状回復を命じ、履行しないときは管理者が施行して、その費用を違反者から徴することができる。
3 管理者が必要と認めたときは、メーターの設置位置を変更させることができる。
(メーターの損害弁償)
第21条 水道使用者等は、自己の保管に係るメーターを滅失し、又は損傷したときは、メーター滅失(損傷)届(様式第11号)を管理者に提出しなければならない。
2 管理者は、条例第18条第2項の規定によりメーターの弁償をさせようとするときは、残存価格を考慮して弁償額を定めるものとする。
(1) 給水装置については、その構造、材質、機能又は漏水についての検査以外の検査を行うとき。
(2) 水質については、水道法第4条第2項の規定による検査以外の検査を行うとき。
3 管理者が検査の必要がないと認められる理由があるときは、検査の請求を拒むことがある。
(水道の使用、中止及び変更等の届出の様式)
第23条 条例第19条の規定による届出は、次に定めるところによる。
(1) 給水装置の使用を開始し、又は中止しようとするときは、水道使用開始・中止届(様式第13号)の提出をもって行う。
(2) 給水装置使用者の名義を変更しようとするとき又は用途を変更しようとするときは、水道使用者名義・用途変更届(様式第14号)の提出をもって行う。
(3) 消火演習に消火栓を使用するときは、消火栓演習使用届(様式第15号)の提出をもって行う。
(4) 給水装置所有者に変更があったときは、給水装置所有者変更届(様式第16号)の提出をもって行う。
(5) 消火栓を消火に使用したときは、消防用水使用届(様式第17号)の提出をもって行う。
第5章 料金及び手数料
(料金の月計算)
第25条 条例第24条の規定による料金は、前月の点検定例日から当月の点検定例日までを1月として算定し、点検した日の属する月分として徴収する。
2 定例日を変更した場合の料金は、特別の理由のない限り増減しない。
(定例日及び納期限)
第26条 条例第24条の規定による定例日及び納期限は、次のとおりとする。
(1) 定例日 毎月1日から10日までの期間
(2) 納期限 定例日の翌月の末日(土・日曜日及び祝日の場合はその翌日)
(使用水量の認定基準)
第27条 条例第25条の規定による使用水量の認定は、次に定めるところによる。
(1) メーターに異常があったときは、異常の無い直近3か月又は取替後3か月の使用水量の平均から使用水量を認定する。
(2) 漏水により増加したと認められる場合は、別に定める基準により認定する。
(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定により保護を受ける者の新規給水加入金
(2) 災害その他不可抗力による理由により料金の納付が困難である者の料金
(3) 災害その他不可抗力による漏水に起因する料金
(4) その他管理者が公益上特別の理由があると認めたもの
3 管理者は、前項の申請書の提出があった場合は、速やかに調査のうえ、減免の処分を決定し、その結果を当該申請者に対し、通知するものとする。
(加入金の取扱)
第30条 条例第33条の規定による加入金は、給水工事において着工前に中止となった場合又は設計変更により減径となった場合を除き、還付しない。
2 給水装置を所有している者が、一つ又は複数の給水装置を新設し、かつ、一つ又は複数の所有している給水装置を廃止するときは、新設する給水装置にかかる加入金につき、廃止する給水装置それぞれの口径に対応する加入金の合算額に相当する納付があったものとみなす。
3 前項の場合において、過納に相当する額は還付しない。
4 第2項に基づく給水工事をする場合は、既存の給水装置を配水管分岐部分(支管分岐の場合は、支管分岐部分)から撤去すること。ただし、撤去が困難であると管理者が認めた場合及び既存の給水装置を利用する場合にはその限りではない。
第6章 給水停止
(執行手順)
第31条 条例第36条の規定する給水停止の執行手順については、別に定める。
第7章 貯水槽水道
(簡易専用水道以外の貯水槽水道の管理等)
第32条 条例第38条第2項の規定による貯水槽水道(簡易専用水道を除く。)の管理及びその管理の状況に関する検査については、次に定めるところによるものとする。
(1) 次に掲げる管理基準に従い、管理すること。
ア 水槽の掃除を1年以内ごとに1回、定期に行うこと。
イ 雨水、有害物等の混入等による水の汚染を防止するため、水槽の点検等必要な措置を講ずること。
ウ 給水栓における水の色、濁り、におい、味その他の状態により供給する水に異常を認めたときは、水質基準に関する省令(平成15年厚生労働省令第101号)の表の上欄に掲げる事項のうち、必要なものについて検査を行うこと。
エ 供給する水が、人の健康を害する恐れがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、かつ、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知させる措置を講ずること。
(2) 前号の管理について、1年以内ごとに1回、定期に、貯水槽水道の設置者が給水栓における水の色、濁り、臭い及び味に関する検査及び残留塩素の有無に関する水質の検査を行うこと。
(貯水槽水道に関する報告及び調査)
第33条 管理者は、条例第38条の規定の施行に必要な限度において、貯水槽水道の設置者からその管理の状況について報告を求め、又はその職員に、貯水槽水道の設置者の同意を得て、貯水槽水道の用に供する施設のある場所に立ち入り、その管理の状況について調査させることができる。
2 前項の規定により調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
(貯水槽水道の設置等の届出)
第34条 貯水槽水道を設置しようとする者は、あらかじめ貯水槽水道の所在地、設置者の氏名その他の管理者が定める事項を小規模貯水槽水道設置届(様式第20号)により管理者に届け出なければならない。
第8章 補則
(その他)
第35条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、管理者が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この規程は、平成17年11月1日から施行する。
(経過措置)
2 この規程の施行の日の前日までに、合併前の熊野市水道事業給水条例施行規程(平成10年熊野市水道事業管理規程第1号)又は紀和町水道事業給水条例施行規則(平成11年紀和町規則第8号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの規程の相当規定によりなされたものとみなす。
附則(平成20年3月28日水管規程第1号)
この規程は、平成20年4月1日から施行する。
附則(平成20年4月11日水管規程第2号)
この規程は、平成20年4月15日から施行する。
附則(平成23年12月1日水管規程第1号)
この規程は、公布の日から施行する。
附則(平成30年1月30日水管規程第4号)
この告示は、平成30年2月1日から施行する。
附則(令和元年9月20日水管規程第2号)
この告示は、令和元年10月1日から施行する。
附則(令和4年3月1日水管規程第1号)
この告示は、令和4年3月1日から施行する。
附則(令和4年3月30日水管規程第2号)
(施行期日)
1 この規程は、公表の日から施行する。
(経過措置)
2 この規程の施行の際、現にこの規程による改正前の各規程の規定に基づいて提出されている申請書等は、この規程による改正後の各規程の規定に基づいて提出されたものとみなす。
3 この規程の施行の際、現にこの規程による改正前の各規程の規定に基づいて作成されている用紙は、この規程による改正後の各規程の規定にかかわらず、当分の間、所要の修正を加え、なお使用することができる。
附則(令和5年3月1日水管規程第2号)
この規程は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和5年9月20日水管規程第6号)
この規程は、公表の日から施行する。